有機JAS ハーブティが完成するまで

私共が有機栽培のハーブティを開発したいと思い始めたのはおよそ20年ほど前のことでした。
当時はハーブティのほとんどがティーバッグで箱詰の輸入品、中身の鮮度もよくわからず、香料などが添加されたものも多く、味もあまりよくありませんでした。

畑でハーブを育て、フレッシュハーブをお茶にして飲む自分にとっては、このような商品が「ハーブティ」と呼ばれていることに哀しくなりました(傲慢でゴメンナサイね)。

自分で、何とか安全で美味しいハーブティを作れないかしら・・・と、思いは日に日につのりました。
当時、国内で有機栽培のハーブを探しましたが、ほとんど手に入らず、見つけたとしてもお値段が高すぎ!!

知り合いの輸入業者様にお願いして、ハーブティ発祥の地フランスから有機ハーブを少しずつ入れて頂きました。
カモミール、リンデン、ローズヒップ、ダンデリオン、ラヴェンダー・・・・だんだん買い付け量が多くなり、消費が追い付かず、残ったハーブを煮てコーディアルにしたり、お風呂に入れたり、とずいぶんもったいないこともしました・・・・。

そこで、新たな方法を考えました。

直接フランスの工場に連絡を取り、
私共の考案したレシピでブレンド茶にして送ってほしいと打診。
美味しくて品格のあるハーブティが欲しい、
新鮮で、必要とされるハーブティを作りたい。。。

レシピやブレンド比率、カットの具合、有機認証の手続きなど、事前にメールで細かい打ち合わせを一年ほど行い、
いよいよ最終確認と契約は、現地工場に飛びました。

やはり現地では多くの発見。
誰も行かぬ僻地に位置する工場でありながら、大勢の若いスタッフが忙しく働いています。
農業立国フランスの一面を垣間見た思いでした。

工場では担当者が最先端の設備で世界中の取引先と交信。

数名のバイヤー様が世界中を回り、高品質のハーブを探しておられるとのこと。

なんて素敵な仕事でしょう!


工場周辺にはハーブ畑。フランスで栽培しやすいものは近隣農家さんに。

この目で畑を見学し、農家の方ともお話しできました。

工場もゆっくりと見せて頂き、スタッフの方々とも仲良くなれました。

ハーブのカットや異物検査はほとんど現地の農家さんや作業員の方の手作業です。
実に気が遠くなるほどの細かい作業です。
感謝しかありません。

現地に赴くことで私共の熱い想いも伝わり、おかげ様で本当に良い品質、良い味のブレンドハーブティが完成しました。有機JASマークも取得し、継続お取引品目として登録。


以来、5年間、お互いに安否を気遣い、今年の作柄を訊ね、気持も通じるようになりました。
諦めないでよかった・・・。




今、ヨーロッパでもコロナウィルスが猛威を振るっています。

今年のブレンドは無事に届くかどうか、とても心配しています。

どうぞ、世界中の皆さんが、無事にこの禍を免れますように・・・・。


これを読んで下さる皆様方も、くれぐれもお気を付けください。



こもれびガーデン 大田三保子

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